ウイグル人に対するジェノサイド疑惑に関する民衆法廷「ウイグル裁判所」をご支援ください
- 2020/10/26
- お知らせ
2020年9月、世界ウイグル会議の要請によって、英国のロンドンで、ウイグル人が直面している人道危機に関する、はじめての民衆法廷「ウイグル裁判所」が設立された。この裁判所は中国政府のウイグル人や他のトルコ系民族グループに対するジェノサイド(大量虐殺)疑惑を調査し、それらがジェノサイドに該当するかどうかについて2021年末に判決を下す予定である。
中国は、国連のジェノサイド条約に署名及び批准しているが、拒否権を持つ常任理事国であり、国際司法裁判所(ICJ)の管轄権に対して留保している。そのため、中国がウイグル人に対して行っている犯罪は、国際裁判所、特にICJに持ち込み裁くことは不可能である。中国に責任を負わせる新たな試みとして、NGOや市民が人道上の罪などを裁くために設置する、国家の権威から独立した、民衆法廷に訴えることが必要となっている。民衆法廷の判決に法的拘束力はないが、社会的な影響力があり、各国政府や国際機関はその判決を無視できない。
「ウイグル裁判所」は客観的な証拠に基づいて、中国政府によるウイグル人に対する殺害、拷問、アパルトヘイト、強制収容、強制労働、強制避妊などの疑惑を調査し、最終的には中国政府がウイグルで行っていることはジェノサイドであるかを判断する。もし国際犯罪が中国によって犯されていることが証明されれば、信頼性の高い証拠に基づく判決は、国際機関、個人及び他の組織からも認められ、ウイグル問題の解消に繋がる可能性がある。
「ウイグル裁判所」を率いるのは、著名な人権弁護士ジェフリー・ナイス氏をはじめとする7人以上の専門家からなるチームである。ナイス氏は1971年より法廷弁護士をつとめ、国連・旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷、元セルビア大統領スロボダン・ミロシェヴィッチの起訴、そしてイラン、ベトナム、北朝鮮におけるジェノサイドに関わる数多くの事例に取り組んだことがある。中立性を保つために、審理は中国およびウイグル人と関係のない人により行われ、弁護士らは給与を求めない。
「ウイグル裁判所」の裁判官、弁護士はは無償で働くが、膨大な証拠集め、整理、翻訳、検証などからなるこのプロジェクトは来年まで続くため、研究者、法律専門家などの他の参加者、また公聴会、活動の運営を含む多くのところで資金が必要となる。そのため、世界ウイグル会議は寄付などの支援を呼び掛けている。ウイグル人のために何かをしたいと思っている皆様、この裁判が一日でも早く結果を出せるよう、ご支援のほどよろしくお願いいたします。寄付先:
【銀行】三菱東京UFJ銀行
【支店】新宿新都心支店(店番:329)
【口座番号】4964296(普通預金)
【口座名義】セカイウイグルカイギ
ウイグル裁判所公式サイト:https://uyghurtribunal.com/
ナイス氏による裁判の説明(英語・ウイグル語):https://www.youtube.com/watch?v=6xFjiX-0ghA
2020年10月26日
日本ウイグル協会
会長 于田ケリム