岸田文雄首相、人権デューデリジェンス「法律の策定可能性も含め検討する」 中国を念頭
- 2024/3/6
- ウイグル情勢
産経ニュース 2024/3/6 16:46
岸田文雄首相は6日の参院予算委員会で、企業が取引先の人権侵害のリスクを調べて予防・対処する「人権デューデリジェンス(人権DD)」に関し、「将来的な法律の策定可能性も含めてさらなる政策対応について検討していく」と言及した。中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権弾圧などを念頭に、サプライチェーン(供給網)における強制労働など人権侵害問題に対する国際的関心が高まっていることが背景にある。
首相は「企業の予見可能性を向上するために国際協調に関する議論を進める取り組みが重要だ」とも語った。国民民主党の舟山康江参院議員に答えた。
欧米諸国で人権DDの法整備が進められる中、政府は令和4年9月にガイドラインは策定したものの、罰則はなく、企業側の自主的な取り組みに委ねられている。
ビジネスと人権を巡っては、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチが2月1日にトヨタ自動車やドイツのフォルクスワーゲン(VW)など5社について、ウイグル自治区での強制労働で供給されたアルミニウムを使用している可能性を指摘。2月中旬にウイグル自治区からの物品輸入を原則禁じた米国の法律に違反したとして、VWグループの新車数千台が米国の港で米当局に押収されたとも報じられている。
https://www.sankei.com/article/20240306-YFVSAVLIWJII7NYYOIV5TP6YFU/