2012年2月5日 グルジャ事件追悼行事 報告
- 2013/5/6
- 活動報告
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本行事の案内は、こちらのページをご覧ください。 2012年2月5日 グルジャ事件追悼行事について
2012年2月5日 グルジャ事件追悼行事 報告 さる2月5日、1997年にグルジャで発生した弾圧・虐殺事件の追悼行事を東京文京区、文京シビックセンター区民会議室にて開催致しました。今回はイリハム会長を講師に、初めての試みとして、協会会員向けの勉強会という形式で行いました。 事件の犠牲となった人々に一分間の黙祷を捧げたのち、イリハム会長より、グルジャ事件発生の背景についてと、最近のウイグル状勢について説明がなされました。 グルジャ事件の背景 はじめに話した覚醒剤について、誰が密売人であるか、皆が知っている事であったが、何故か逮捕されなかった。警察もグルであった為とも思われるが、薬物でウイグル人の意欲を奪う目的があったのではないか、と言う疑いも残る。ある漢人が、エイズ予防の啓蒙活動を行ったら、北京に送り返された、などと言う事例もある。 グルジャは、水があり、森も山も豊かで、ウイグルの小麦の半分を生産している重要な地域である。何より1944年の第二次東トルキスタン共和国ゆかりの地であり、中国当局も厳しい警戒の目を向ける地であろう。 最近のウイグル状勢 資源開発権を個人企業に販売しているが、経済力のある漢人企業が購入し、漢人が働く事になる。これらは国の政策による移民に加えて、民間企業による移民と言う形で、ウイグルへの漢人流入を促進する。 水資源枯渇の為、黄海の水をウイグルに送るプロジェクトがある。政府は否定しているが、実際に現地で有識者が集まり会議を行っている。あまりに荒唐無稽で、中国の学者の間にも反対論があると言う話である。 ウイグル地域でひげを伸ばす事を禁止する規則は、これまで文書化されたものが無かったが、アクスのケリピンと言う場所の学校で正式文書で出された。この規則を拒否したウイグル人教師4名はボーナスのカットという処分を受けた。なお、女性の被るスカーフも宗教的伝統に基づくものだが、規制されている。 昨年末のホータン事件について、中国側の発表の嘘が明らかになってきている。現地のベテランガイドも、ホータン地区グマ県から国外に逃げると言うのは不可能だとしている。実際はウイグル人二家族と警察が何らかの原因で揉め、武装警察を呼んで無差別に殺害したのではないかと思われる。ナイフの所持が殺害理由となっているが、ウイグル人は伝統的にみな持っているものである。6歳の子供まで石を投げたと言う理由で殺害されている。 現地の人民代表会議で、人種や男女の差別などの禁止が決定された。裏を返せば、現在そう言った差別が存在している事の証左である。 北京で先週から包丁を購入する人はIDが必要になった。包丁1本1本にもIDが付けられる。元朝末期、人々は10世帯で1本の包丁を共有するという決まりがあったがこれに似ている。 ウルムチの地下鉄工事で、ウイグル人たちが強制的に移住させられている。指定された移住先は、何故かセメント原料の工場や発電所、鉄鋼工場の近くなど環境の悪い場所ばかりで、健康を害して自費でさらに移住する人も多い。ウイグル人居住地域の分散化の意図も疑われる。 人身売買の犠牲になっていたウイグル人児童1000人以上が救出されたが、20年前から児童が誘拐され売買されている。やればできる事をなぜ今まで放置してきたのか疑問が残る。 これらの話の後、質疑応答が行われ、勉強会は終了となりました。ご参加頂いた会員の皆様、有難うございました。 |
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