【日本語訳】世界ウイグル会議は、著名なウイグル人学者イリハム・ トフティ氏への無期懲役判決で中国を非難する


プレスリリース – 緊急発表2014年9月23日
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 世界ウイグル会議(WUC)は、中国・新疆ウイグル自治区のウルムチ市中級人民法院(地裁)がたった二日の審議で、イリハム・ トフティ氏に対し「国家分裂罪」にて終身刑の判決を出したことを、可能な限り激しく非難する。このような決定は到底受け入れられるものではなく、中国政府が人道に欠け基本的人権の尊重すら行っていないことを示す明らかな証拠である。世界ウイグル会議は、中国政府に対してトフティ氏の即時釈放を求めるとともに、すべての国およびNGOに呼びかけることによって、このあからさまに違法な判決に注目を集め、その取り消しを行うよう中国政府に圧力をかける。

 トフティ氏の裁判は、公正な訴訟手続きに対するあからさまな逸脱と不正行為により、そのすべてが台無しにされた。1月に起きた疑問だらけの逮捕に始まり、親族や弁護士の面会すら拒否され、十分な食料と水も与えられず、国際的に認められている法的権利も完全に無視された状態、これは法制度が崩壊すると、国家の存在意義を守るため当然であるべき手続きがいかに曲解されうるかを示す教科書に載せられるほどの好例だ。氏に対してでっち上げられた信じられないほどの嫌疑は事実による裏付けが一切なく、証拠とされているものも中国当局により抑えられてしまっている。

 拘留前、トフティ氏は中国民族大学の経済学教授を務めていた。北京にある同大学は正式には中央民族大学と言い、氏はここでウイグル族と漢民族の関係、中国の民族政策や新疆についての研究を専門に行っていた。氏は研究や教育とは別に、ウイグル人の人権保護促進を目指すウェブサイトであるウイグルオンラインの創設と管理に携わって尊敬を集めており、ウイグル人と漢民族との間の関係改善を取り持ってきた。国際社会においても氏は暴力に対する強い反対姿勢で知られ、ウイグル人と漢民族との対話、理解そして平和を求めて長年支援を続けてきた。2014年には、中国での表現の自由実現を目指したたゆまぬ努力が認められ、ペン/バーバラ・ゴールドスミス著作の自由賞を受賞している。

 トフティ氏の問題に非常に大きな意味があり、強い関心も引いている理由は、氏の中国における経歴と立場からだが、今回のような基本中の基本である適正な手続きを欠いた形ばかりの裁判は、残念ながら日常茶飯事となっている。今回の件が、似たような別件において悪しき前例になるのではという強い懸念がウイグル人の間で広がっている。言い換えれば、トフティ氏への無期懲役は、他のより穏やかな反対運動でさえ、全く許容するつもりがないという中国政府の姿勢を表しているということだ。また、文化や宗教に関する自由表現への抑圧を含め、その後も中国政府はウイグルを弾圧し、追い詰められたウイグル人の急進化が大幅に進む原因ともなっている。

 氏の判決を受け、ウイグル人は体制批判や蜂起をためらうようになるばかりでなく、愚かにも政府に対し今回以外の件すべてについての判断基準を与えてしまうことになりかねない。このような萎縮による効果を、国が今回の裁判を通してもくろんでいることは明らかだ。

 先週、国際社会から今回の件について率直な意見が相次いだ。ジュネーブで行われた国連の人権理事会にて、アメリカやEUをはじめ多くの国連加盟国が、様々な場面でトフティ氏の即時釈放を呼びかけたのだ。こういった支援の動きから見て取れるのは、今回の件での不適切な処置に関し広くコンセンサスが形成されていること、そしてこのような件での被害者が疲れ果て不当に扱われている現状を真に変えていかなければならないことだ。

 世界ウイグル会議は、トフティ氏の弁護士が判決への即時抗告とよぶ措置のための支援を断固として提供することを決定した。今回のような決着は、理性ある政府や国民ならば決して受け入れることのできないものだ。ゆえに、あらゆる国およびNGOに懇願する。真の正義が行われ、トフティ氏を釈放すべく公正かつ合法的な手続きが取られるよう、今回の判決に対し異を唱えられんことを。


The WUC strongly condemns China to sentence prominent Uyghur scholar Mr. Ilham Tohti to life in prison
http://www.uyghurcongress.org/en/?p=23425
23 September 2014