2008年北京五輪の聖火走者を投獄 ウイグル族「反革命」理由
- 2022/2/15
- ウイグル情勢
産経新聞 2022/2/15
米政府系のラジオ自由アジア(RFA)は15日までに、2008年の北京夏季五輪の際、中国新疆ウイグル自治区で聖火リレー走者を務めたウイグル族の男性が「反革命」的な動画を見たことを理由に懲役14年の刑を受けて収監されていると伝えた。
男性は同自治区の区都ウルムチ市政府でスポーツ文化担当職員だったアディル・アブドゥレヒムさん。共産党員で業務への熱心な取り組みを評価され、08年6月、ウルムチ市内の聖火リレー走者に選ばれた。当局によるウイグル族への監視が強化されていた17年に拘束されたという。
問題とされた「反革命」の内容は不明だが、新疆独立派や宗教関連の動画閲覧が「国家安全危害罪」に問われた可能性がある。
在ノルウェーの亡命ウイグル族によると、当時聖火リレーに参加した後に拘束されたウイグル族は1人だけではないという。中国当局は社会の安定を最優先し、新疆独立派やテロリストとの関係が明確でなくても、疑わしい人物を予防的に拘束していると言われている。(共同)
https://www.sankei.com/article/20220215-COWA6BRWRRJYTDTCN7AVJZCN6Y/