日本が育てたウイグル知識人に何が起きたのか ー タシポラット教授の死刑宣告とその後
- 2025/10/26
- お知らせ

日本が1985年にウイグル人留学生の受け入れを開始してから今年で40年となります。この間、数千人ものウイグル人が日本に留学し、分かっているだけで200名以上が博士号を取得し、日本は、世界で最も多くのウイグル人留学生を受け入れた国とされています。そして、日本が育てたウイグル知識人の多くが帰国後、ウイグル人社会の各分野の最先端で活躍し、ウイグル人社会を引っ張る存在となりました。
ところが、2017年から2018年にかけて、著名なウイグル知識人らが一斉に姿を消す事態が起きました。その数は、確認されているだけでも400名を超え、一つの大学や出版社から数十名が一斉に消えるという異常事態は、恣意的に拘束されたとしか考えられません。
日本の大学が育てた人々もその中に多く含まれています。その中でも特に有名なのは新疆大学の元学長タシポラット・ティップ教授です。彼は、東京理科大学で博士号を取得後に帰国し、2017年まで10年間、新疆大学の学長を務めました。立正大学や九州大学の研究者らと長年共同研究を続け、パリ大学の名誉教授の称号を授与されるなど、ウイグルの若者たちの希望の星でした。
タシポラット教授は、2017年5月に突然拘束され、消息不明となりました。約1年半後の2018年9月、両面人(表向きは共産党寄りだが、心の中では民族のことを大事に思っている人を指す政治レッテル)とされ、秘密裁判で2年の執行猶予付きの死刑を宣告されたことが判明しました。その後、死刑執行の有無や健康状態を含む一切の情報はありません。フランスで共同研究をした研究者らは、フランス政府に働きかけ、中国政府に彼の消息を求めるなどの救援活動も行ってきました。
この度、彼の弟ヌーリ・ティップ氏(日本留学経験あり、現在は米国在住)が救援を訴えるために来日します。かつてタシポラット教授をご指導なさっていた立正大学元学長の髙村弘毅先生もお招きし、下記の通りシンポジウムを開催します。著名ウイグル知識人らに何が起きているのか、ぜひご参加いただき、共に考える機会としていただければ幸いです。
【日時】2025年11月8日(土) 19:00~20:30(18:30受付開始)
【場所】文京シビックセンター 区民会議室 4階ホール(東京都文京区春日 1-16-21)
【登壇者】
・髙村弘毅氏(立正大学元学長、タシポラット教授と共同研究経験あり)
・ヌーリ・ティップ氏(タシポラット教授の弟、日本留学経験あり、米国在住)
・レテプ・アフメット氏(日本ウイグル協会会長)
【お申込】以下の専用フォームからお申込みください。
https://forms.gle/qyHoixRdDJaqbbJw8
【定員】先着100名
【参加費】無料
【主催】日本ウイグル協会
【お問い合わせ】03-5615-9597 info@uyghur-j.org























