2012年東トルキスタン共和国独立記念行事報告
11月11日に日本ウイグル協会主催の、東トルキスタン共和国独立記念行事を行いました。最初に独立記念行事として、東トルキスタン共和国国歌の演奏、その後日本国歌斉唱を行いました。
当協会会長のイリハムが、東トルキスタン共和国が独立に至った経緯や、この地域さらにチベットやモンゴルが中国によって支配されどのような状態になっているか、この真実を日本に対して伝えていく必要性について語りました。今回の記念行事には、日本ウイグル国会議員連盟の幹事長でもある衛藤晟一参議院議員の事務所から秘書が、また日本ウイグル地方議員連盟に加入頂いている、柳毅一郎浦安市議会議員、吉田康一郎東京都議会議員がご参加くださり、吉田都議会議員からご挨拶頂きました。記念行事の後に、東洋史家・学術博士の宮脇淳子氏より、「ジューンガル帝国の興亡:新疆はいかにして清朝の領土になったのか」と題し、記念講演を頂きました。
ジューンガル帝国が清朝に滅ぼされて以降、東トルキスタンの地域が現在も中華人民共和国の領土とされている、その歴史的起点を学ばせて頂きました。
ジューンガル帝国は歴史上非常に大きな役割を果たしてきたものの、あまりその実情が知られていないため、理解することが難しい内容であったのですが、重要なところを分かりやすくご講演頂きました。
遊牧民の生活スタイルやオアシス都市の住民との関わり、遊牧帝国の成立、モンゴル帝国の成立、その帝国がどのように維持され領民が支配されていたか、またモンゴル帝国が広域を支配したことによって国際貿易が促進されたこと、などお話頂きました。西モンゴル族と呼ばれるオイラト部族連合が、モンゴル帝国と関わりながら、どのようにして西方に覇権を握り、最後の遊牧帝国と呼ばれるジューンガル帝国をつくるに至ったか、さらにそこに果たしたチベット仏教による権威付けなどについても説明して頂きました。特にジューンガル帝国のガルダン・ハーンと、チベットのダライ・ラマ5世との関わり、またダライ・ラマの後継者争いから清朝とジューンガル帝国が対立し、そして清朝によってチベットやモンゴル、東トルキスタンの地域が支配されるに至ったところを分かりやすくご講演頂きました。
また、現在の中国は清朝を継承していると言っているが、清朝の満州人による他の民族への支配の仕方は現在の中国のものとは全く異なっていること、本当に「継承している」というのなら、他民族への接し方も継承すべきであるとお話下さりました。
詳しい内容は、記念行事・講演の動画と、配布した資料を掲載しますので、そちらを御覧ください。
ご参加下さった皆様、また貴重なご講義を頂きました宮脇先生に心よりの御礼を申し上げます。 |
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youtube 2012年東トルキスタン共和国独立記念行事 記念講演
ジューンガル帝国の興亡:新疆はいかにして清朝の領土になったのか (PDF:1,102kb)
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