「子供の世代に恐ろしい世界を残さない」世界ウイグル会議幹部、人権侵害状況を国会で訴え
- 2025/1/21
- 活動報告

産経新聞 2025/1/21 15:04
米国から来日した亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」(本部・ドイツ)執行委員会のルシャン・アッバス委員長は21日、国会内で講演し、中国新疆ウイグル自治区で直面する人権状況について、「家族が引き裂かれ、文化や宗教が弾圧されている。収容所で奴隷のように強制労働させられるウイグル人がたくさんいる」と述べ、支援を訴えた。
超党派の日本ウイグル国会議員連盟の総会で講演した。
アッバス氏は1980年代後半、新疆大学で民主化活動を始めた。2017年にウイグル人の自由や人権の確保を国際社会に訴える団体「キャンペーン・フォー・ウイグル」を立ち上げ、米議会などで働きかけを行っている。同団体は22年にノーベル平和賞にノミネートされたという。
アッバス氏は講演で、「中国の横暴を許せば、自由や民主主義が危機にさらされる。子供の世代に恐ろしい世界を残してはいけない」と述べ、日本に対して「声なき人々の声を世界に届ける役割を期待したい。ウイグル人の光になってほしい」と語った。
自身の姉は6年間収監されているといい、「私の言動で彼女が犠牲になっている」とも語った。
タイ政府が、収容するウイグル人の中国への強制送還を検討している問題を巡っては「国外に逃れたウイグル人に対しても弾圧の手を伸ばしている」と中国共産党の影響を指摘し、議連に対してタイ政府がウイグル人の送還を行わないよう声明を出すことなどを求めた。
https://www.sankei.com/article/20250121-U6ZMFZEIYZGCHANSZ3M5DFH5LM/