中国当局者に脅され、2年3か月にわたって無給労働…ウイグル族男性が受けた人権侵害事案を発表
- 2026/9/1
- 活動報告

読売新聞 2026/08/31 16:31
日本ウイグル協会は31日、中国新疆ウイグル自治区出身のウイグル族の人権侵害事案に関する証言を発表する記者会見を東京都内で開いた。発表によると、ウイグル族の男性(30)は当局者に脅され、約2年3か月にわたって江蘇省蘇州の食肉加工工場で無給で働かされたという。

東京都内で記者会見する日本ウイグル協会のレテプ・アフメット会長(31日、東京都内で)
東京都内で記者会見する日本ウイグル協会のレテプ・アフメット会長(31日、東京都内で)
会見に男性は出席しなかった。
中国には、農村の労働者を都市部の工場に就業させる「労働移転」と呼ばれる政策がある。発表された証言によると、男性は2021年、地元の当局者から、労働移転に参加するよう再三にわたって働きかけを受けた。断り続けたところ、当局者から「これは政府の求めだ。あなたの母親は高齢なので、何かあったら耐えられないだろう」と母親の拘束を示唆され、やむを得ず応じたという。
男性は同年12月、行き先を告げられないまま、同郷の若者約80人と同自治区から4000キロ以上離れた江蘇省に移動させられた。労働契約は結ばれず、24年3月まで1日10時間以上働かされたとしている。
労働者を管理する職員からは「給与は銀行口座に振り込む」と言われ、自身のキャッシュカードは回収された。給与未払いが続き、男性が理由を尋ねたところ、「政府の指示に逆らう気か」とはねつけられたという。
就業先では、ウイグル族従業員に対し、午後9~11時に 習近平シージンピン 国家主席の演説や政策指示を学習する会も開かれた。男性は北米の人権活動家の助けを得て、第三国に逃れた。
同協会のレテプ・アフメット会長は、「ウイグル人に対する労働移転の実態は、国家主導の強制労働だ」と主張した。その上で、「日本企業を含む世界の企業は、サプライチェーン(供給網)から強制労働の共犯企業を徹底的に排除すべきだ」と訴えた。
同協会によると、当初は男性本人が会見に臨む予定だった。しかし、警察が29日、同自治区カシュガルの実家に捜索に入り、男性の母親が連行されたという。男性は兄から「身の安全が脅かされるから、メディアに話さないでほしい」と要望され、会見参加を断念したという。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20260831-GYT1T00220/






















