日本ウイグル協会は、欧州議会によるウイグルジェノサイドに関する非難決議を歓迎する
- 2022/6/11
- 声明

欧州議会は6月9日、中国によるウイグル人らへの残虐行為について、「ジェノサイド(大量虐殺)の深刻なリスクがある」と非難する決議を圧倒的賛成多数で採択しました。決議ではまた、「人道に対する罪に相当する」と断言しました。
決議は、EUとその加盟国に対し、これらの残虐行為を終わらせるために国連ジェノサイド条約の下での義務に従って必要なすべての措置を講じることを求めています。中国に対しては、恣意的に拘束する行為を直ちに終わらせ、こうした人々を釈放するよう求めています。果たすべき責務を一切果たさないままウイグル訪問を終えた国連人権高等弁務官に対し、東トルキスタンでの人権侵害に関する報告書を発表するよう求めています。
日本ウイグル協会は、欧州議会の決議を歓迎し、この歴史的決議の実現にご尽力くださった全ての関係者に深く感謝します。
欧州議会の決議は、これまでにジェノサイドや人道に対する罪と認めたアメリカ政府、カナダ議会、イギリス議会、オランダ議会、リトアニア議会、チェコ議会、ベルギー議会、フランス議会、アイルランド議会等に続く歴史的決議であり、中国によるウイグル人らへの非人道的犯罪を容認しないとの強い意思の表れであります。
欧州議会は、東トルキスタンでの残虐行為を認めた世界でもっとも強力で最大の立法機関であり、ウイグル人の身に起こっている悪夢を終わらせるために世界各国の模範となる強力なメッセージを発したことになります。
先月、中国当局が「職業技能教育訓練センター」と称して国際社会を騙してきた強制収容所に関する大量の内部資料「新疆公安ファイル」が流出し、誰が見ても隠し通せないほどの恐ろしい非人道的犯罪の決定的証拠が明らかになったことを、世界の主要メデイアが一斉に報じました。
今回流出した証拠を受け、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ等世界各国政府から非難の声や調査要求が上がっていましたが、欧州議会が最も強く反応した形となりました。非人道的で、大規模で、深刻な人権侵害の証拠が明らかになった以上、国際社会は制裁や徹底した調査等人道的責任を果たすべきです。これらの証拠を無視し、「事実確認ができない、証拠がない…」等の言い訳で避けて通ることは人道的責任の放棄であり、日本を含むより多くの国々がウイグル人ジェノサイドを容認しないとの明確な意思表示と行動を起こすようお願い申し上げます。
2022年6月11日
日本ウイグル協会