地獄をもたらす「赤いウイルス」 再教育とは殲滅の謂い

産経新聞 2021/8/7

赤い独裁国家を告発した本を一心不乱に読んだ。『重要証人 ウイグルの強制収容所を逃れて』(草思社)である。
著者のサイラグル・サウトバイさんは1976年に中国の新疆ウイグル自治区(東トルキスタン)に生まれたカザフ人女性だ。向学心に富む彼女は、黄金の未来を夢見て大学で医学を学び医師として働くものの、家庭の事情でこれを辞す。結婚し2人の子供を授かった彼女は幼稚園の園長として働いていたが、自治区の状況はウイグル人、カザフ人、キルギス人といった漢族以外の民族にとっては地獄のようになってゆく。最新技術を駆使した監視態勢の構築、母国語の禁止、信仰と伝統文化の破壊、そして臓器狩り…。

2016年11月、彼女らムスリムの職員たちは非公式の会合に呼び出される。そこで教育局長の漢族女性は「われわれは将来的に、イデオロギー上のウイルスに汚染された悪性思想を根絶する。そのウイルスは先住民の心から発生したものである」と言い放ち、「治安の安定という最終目標を実現するため、党は〝再教育収容所〟を設立する」と宣言する。

ある日のこと、彼女は再教育収容所、すなわち少数民族殲滅(せんめつ)のための強制収容所に連行され、そこで収監者に中国語、中国文化、習近平思想などを教える教師を命じられる。身柄は拘束されたままだ。5カ月後、彼女はその職を解かれるものの、今度は自身が収容所収監者のリストに入っていることを知る。収容所では漢化を強制する洗脳教育だけではなく、拷問とレイプが日常化していた。収監されれば、その先にあるのは死のみ。彼女は決死の覚悟で、夫と子供2人が待つ隣国のカザフスタンに脱出する。18年4月のことだ。

ただ、中国に経済的支援を仰ぐカザフスタンも彼女にとっては安息の地ではなかった。むしろそのほうがよかったのかもしれない。不法入国の罪に問われて拘束された彼女は、18年7月に3回開かれた法廷に立たされる。そこで自治区で進行中の恐るべき実態を詳細に証言できたからだ。そのニュースは瞬く間に世界を駆け巡り、今年6月、英国コーンウォールで開かれた先進7カ国首脳会議の共同声明にも大きな影響を与えることとなる。裁判後の19年6月、彼女は国連のはからいで家族とともにスウェーデンに政治亡命し、中国政府によるジェノサイドについて積極的に発言を続けている。その自宅にはいまなお、脅迫の電話が頻繁にかかってくるという。「子供の身のためを考えろ」

詳細は、下記産経新聞を参照。
https://www.sankei.com/article/20210807-QJVMR4AICJNB5EM6KCXJDVBC3I/

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