昨日、安倍晋三内閣総理大臣が辞任を表明されました。
私たちは、長い間ウイグル問題に関心を寄せて頂き、状況の改善を継続的に中国政府に働きかけて下さった心ある政治家である安倍先生に心より敬意を表します。
安倍先生は、第1次安倍政権期よりウイグル問題に果敢に取り組んで下さいました。
2007年11月に、日本を初訪問したウイグル人の精神的な母ラビア・カーディルさんと面会し、ウイグル人の置かれている状況を熱心に聞いてくださいました。特に、2008年5月に、日本を訪れた胡錦濤国家主席に対して、東京大学大学院在籍中に不当に拘束され獄中生活を送っていたウイグル人研究者トフティさんの件を直接問題提起してくださったことは画期的な出来事として今でも私たちの記憶に残っています。また、2012年4月の世界ウイグル会議日本大会開催時に、日本ウイグル国会議員連盟(古屋圭司会長)の設立準備会顧問としても尽力されました。
第2次安倍政権期には、首脳会談や国連等の国際舞台を通じてウイグル問題の改善に更に尽力されました。
2018年10月26日、および2019年12月23日の習近平国家主席との会談でも、東トルキスタンの人権状況をめぐり透明性をもった説明をするようにと働きかけてくださいました。
また、2019年7月に、22カ国が大量拘禁を非難し調査を求める画期的な共同声明書簡を国連に提出した際に、欧米諸国以外で唯一日本が共同声明に署名し書簡を送ってくださいました。
2019年10月に、国連の差別撤廃委員会で23カ国が恣意的な拘束をやめるよう求める共同声明を発表した際にも、欧米諸国以外で唯一日本が共同声明に署名してくださいました。
これらは全て安倍先生がウイグル問題の改善に熱心だった証として歴史にのこることでしょう。全てのウイグル人を代表し、改めて感謝申し上げます。
安倍先生のご健康と益々のご活躍をお祈り申し上げます。
2020年8月29日
NPO法人 日本ウイグル協会
会長 于田ケリム