6月1日 23時19分
中国を逃れ、東南アジアのタイで密入国の疑いで拘束されている少数民族のウイグルの人たちが、中国に強制送還されれば、拷問など迫害されるとして、タイ政府に送還しないよう求めてハンガーストライキを始めました。
中国・新疆ウイグル自治区に多く暮らすウイグルの人たちの間では、中国政府の抑圧的な民族政策から逃れるためとして、ここ数年、中国を脱出して民族的に近いトルコに亡命する動きが広がっています。
その経由地となってきたタイでは、おととし以降、合わせて数百人が密入国の疑いで拘束され、これまでに100人以上が中国に強制送還されています。亡命ウイグル人でつくる「世界ウイグル会議」によりますと、タイの収容施設には、現在70人が拘束されていて、このうち15人が中国に強制送還されれば、拷問や収監などさらなる迫害を受けるおそれがあるとして、先月31日から、タイ政府に送還しないよう求めてハンガーストライキを始めたということです。
タイの首都バンコクでは去年8月、中国人観光客など20人が死亡する爆弾テロ事件が起き、中国出身のウイグルの男2人が起訴されています。事件の1か月余り前に、タイ政府がウイグルの人たち100人以上を強制送還したことが、犯行の引き金になったと指摘されています。
ウイグル人の中国への強制送還反対求めハンスト | NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160601/k10010543231000.html