ウイグル人大学生の「中国の夢」:パスポートと就職


ウイグル人大学生の「中国の夢」:パスポートと就職

作者:Uyghuray

私は間もなく卒業する大学生、ウイグル人です。最近、「中国の夢」この話題はとても注目を集め、皆、自分の“中国の夢”を話しています。しかし、私の“中国の夢”は大部分の人のように壮大ではありません、私が中華民族の偉大な復興があるいは小康社会の全面的建築のことを話しませんが、私は自分と現在のウイグルの大学生達に密接な関係のある2つの重要な問題「パスポート」と「就職」についてだけ話します。

2013年の習主席が就任して以来、多くの会議の中で「中国の夢」に言及しました――中華民族の偉大な復興、「中国の夢」は中国のホットな話題になりました。私もとてもこの夢が好きですが、しかしこの夢はとても大きすぎ、すべての人は自分の夢があって、それを追求することに努力しています、つまり私達は国家の大きい夢を個人の小さな夢に変換して、「中国の夢」で現実を照らしているのです。
ウイグル人として、私の「中国の夢」はもっと大きく、広いほうが良いのかもしれません。私は民族の合法的権利、民族の宗教、文化、言語、および民族の未来などの大きな問題を語ることもできます。しかし、間もなく卒業する大学生にしては、私はウイグルの大学生の「中国の夢」に対して幾つかの期待を話したいと思います。

大学3年生になると、大学生達は様々な選択に直面しています。外国へ留学するか?大学院受験か?公務員試験を受けるのか?あるいは故郷へ帰り仕事を探すのか?
中国内地の学校へ行くウイグル人大学生達も同様にこれらの選択に直面しています。あるものは外国へ留学することを夢想して、あるものは大学院進学して中国内地に残ろうとする、あるものは公務員を受験して、故郷へ帰り安定的な仕事を得たいと思い・・、いずれであっても、皆、すべての人に共通の「中国の夢」があります。それはもっと良い未来を持つことです。

しかし、様々な原因により彼らが夢を実現することを阻止しています、更には夢を持つことを制限します。これから私は、何が彼らの夢を実現することを制限しているかについて話します。

パスポートはウイグル人大学生が留学することを制限する最大の問題です。「中華人民共和国パスポート法」(中华人民共和国护照法)第二条は「いかなる組織あるいは個人が偽造してはならない。変造、譲渡、は故意あるいは不法にパスポートを押収することはできない。」と規定し、第六条では「公安機関出入国管理機構が申請資料を受け取ってから15日以内に普通パスポートを発行されなくてはいけない。」「公民は合理的に緊急の事由で申請した時は、公安機関出入国管理機構は速やかに手続きをしなければならない。」と規定しています。

法律や条例が保証しているのにも関わらず、ウイグル人にはパスポートの手続きには特殊な決まりや手続きがあります。パスポート法に関連規定がないにも関わらず、ウイグル人は中国内地でパスポートの手続をする場合は資料を必ず原籍に送り審査を行わなければなりません、たとえ戸籍はすでに中国内地の都市へ移っていたとしても原籍の機関の資料の審査の過程はとても複雑で、申請者の家まで外国へ行く理由、目的を尋ねて、申請者の家族に犯罪歴がないか調べ、あれば受理されません。当局はいろんな口実で取り扱うことを拒絶しており、過程での不法な料金徴収の情況はここでは言いません。これらの審査手続きでウイグル人は期限までにパスポートをもらうことができず、数か月あるいは数年待たされることになり、パスポートが発行される確率はとても低いです。その上、パスポートが発行されたとしても、新疆現地の警察が没収することがあります、理由は「代替保管」です。

私もパスポートの申請を拒否されたウイグル人大学生の1人です、2年前に北京でパスポート(戸籍は北京)を申請しましたが、未だに発行されません。新疆の警察がいう理由は私の「政治不合格」でした。北京の当局の私への返答は「引き続き通知を待つ」というものであった。私の友達の中で1人の友達が1年後にやっとパスポートをもらうことができ、別のある1人の友達はパスポートの手続が完了した後に、現地の部門に“外国と関係がある”という理由で「ブラック・リスト」(黑名单)に入れられてしまいました。また、名前がイルヌル(Élnur 、艾丽尔)と言うウイグル人女性のパスポートの申請は断られたが、その当局の回答は「あなたはパスポートの手続は出来ない、なぜなら20年前に死亡した母の記録がシステムに登録されていない。」というものでした。
同様の例は沢山あり、パスポートは現地の部門の不法行為によりウイグル人の大学生達にとっては贅沢品になってしまっています。パスポートは中華人民共和国の公民が外国に出入国する際に、国外で国籍と身分を証明するのです。外国留学は多くのウイグル人大学生の夢で、自分の視野を広くし、知識を豊かにする良い機会です。しかし、もしパスポートがないならば、私達はどのように留学の夢を持てるでしょうか?
新疆で、国家部門、国家機関などの募集規定にあるウイグルなどの少数民族への差別的扱いがウイグルの大学生が就職に苦労することの、主要な原因です。

「労動力市場管理規定」(劳动力市场管理规定第十一条は規定の「人事部が職員を募集するときは、国家が規定する従事に適さない職種あるいはポスト以外、性別、民族、人種、宗教の信仰を理由に採用を拒否したり採用基準を高めてはならない。」首相の李克強は今年5月15日の国務院の常務会議で、募集過程で民族差別を厳重に禁止すると語っています。
しかし、新疆ウイグル自治区で、部門が招聘して過程で依然として色々な少数民族差別の状況があります。たとえば、ウイグル自治区人事試験センターが最近公表した「2013年新彊維吾爾自治区面向社会公開考試録用公務員、工作人員職位表」では、多数のポストを漢人に限定しており、ウイグル人を募集しているポストはとても少ないです。今年ウイグル自治区の公務員、従業員は合計で7757人募集しましたが、その中で採用されたウイグル人のポストは916件、漢人の採用は2507件、民族を問わないポストは2771件で、ウイグル人の採用枠は合計の11.8%を占めるだけです。新疆ウイグル自治区での少数民族の人口比は総人口の59.9%を占めて、その内、ウイグル人は45.84%を占めています。その外、2012年の公務員部門の採用も民族についても制限があります。例えば、新疆ウイグル自治区の関連庁・局は公務員、従業員のポスト表では募集全体で169人、民族を限定しない枠78名、ウイグル人の7人、漢人の50人、少数民族:26人、ウイグル人あるいはカザフ人の8人。その年、ケリヤ県高級中学校は教師の36名を募集しましたが、募集民族は全て漢人です。
これらの民族制限について、政府のWeiboでも反応がありますが、しかし改善されていません。

特に、今年の公務員部門の民族制限には、ウイグル人など少数民族の不満を引き起こし、特に大学生達はこれに対して怒りを表わして、続々と「Weibo」、「人人」「微信」などのSNS上で意見を述べ、公務員試験のポスト表には深刻な民族的偏向と性差別があると主張しています。
ある新浪のWeiboユーザーは書いています。「優遇は必要ない、特殊な配慮もいらない、ただ公平な競争だけを求めます、多くの人がとても長く待った機会の前に民族の区別と性差別で扼殺されるのは、完全に国と党の「人民に奉仕する」と言うスローガンに合いません。漢人、ウイグル人、カザフ人で、私達はすべて中国人なので、この国家は漢人の物だけでなく55の民族のものなので、中国の夢を実現するなら、先に全ての中国人に夢の機会を与えるべきで、民族、性別で差別されるべきではない。」

新疆ウイグル自治区では、採用にあたり差別現象が何度も現して絶え間なく起きています。少数民族の大学生の就業率は元々とても低い状況です。「雪蓮花 開公益創業プロジェクト」(雪莲花开公益创业项目の2010年の報告によると、新疆の少数民族の大学生の就業率はわずか20%ほどで、ウルムチ市のある大学は2009年に少数民族の学生の就業率は24.24%です。漢人の学部卒業生の就職率は94.24%です。
以上の情況について見れば、ウイグル人大学生には全く平等な就職の機会が与えられてなく、このような状況ではどのようしたら私達に自分の未来に対して希望が持てるのでしょうか?

 

話を戻すと、「中国の夢」は人によりそれぞれ違った意味を持っており、「中国の夢」に対する期待も異なります。私は「中国の夢」に対する期待はそれほど多くはありません。それは私や私と同じような大学生が笑って未来を考えられることです。私達にパスポートを申請するときに中国内地の住民と同じ待遇を受けることができ、権利が法律で保障されることです。お採用募集で民族の差別が取除かれ、私達に平等な就職の機会が得られることです。
つまり、私個人の「中国の夢」はとても具体的で、パスポートが順調に入手でき、留学の夢がかなうことです。」

 

◆一个维吾尔大学生的中国梦:护照和就业
http://www.uighurbiz.net/archives/14396